年末年始というのは生活のリズムを乱されまくるので好きな時期じゃないですが、2022年もあと一週間足らず。ネットで紅白歌合戦関連ニュースを目にし、とうの昔に関心を無くしてはいますが、ふと思いついて半世紀前(1972年)の曲目を眺めていたらあれこれ思い出が甦る感があったので、Spotify でプレイリストを作ってみたです。
私は当時小学生で、ラジオを聴き始めて歌謡曲やフォークソング(つまり今の J-Pop)に興味を持ち始めた時期でもあったので、カナーリ熱心に観てたんじゃないかと思います。そして今の目で見ても日本芸能界の転換点が様々に顕れてると思うのですよ。例えば、天地真理・南沙織といったメンツが「アイドル歌謡」時代の到来を告げており、青い三角定規やビリー・バンバン、平田隆夫とセルスターズの初参加もフォーク歌謡市場の確立を感じます。つまり、GS ブームの頃に始まったシーンのカウンターカルチャーへのシフトが、本格化してきたのではと。GS と言えば、堺正章や沢田研二らの生き残り組も強かに反撃開始(この時の伴奏は井上堯之のバンド)。山本リンダが小悪魔からビッチ路線に転向したのもこの年で、これが翌年の西城秀樹ギンギン化に繋がってるんじゃないかと思ったり。野口五郎や本田路津子はフォークと歌謡曲のブレンド具合が、後の「ニューミュージック」の到来を予感させます。糠味噌臭い歌謡曲に抵抗があるハイソな音楽ファンには欧米志向が少なからずあったと思うけど、そんなニーズが佐良直美や尾崎紀世彦、布施明の曲目に現れているのでは。ジャニーズ帝国からはフォーリーブスのみだけど、翌年の郷ひろみ参戦が進軍開始の狼煙でしょうか。和田アキ子や由紀さおり・いしだあゆみは、当時より今のほうがエバーグリーンな魅力を感じる不思議。そして戦後歌謡の象徴のような美空ひばりは、これが最後の出演でした…
とまぁ書いてて、ドロッドロに濃い昭和歌謡ワールドの凄みよ。最近ではこれにハマるナウなヤングさん達が多いと聞きますが、判るような気も。
プレイリストでは、フォーリーブス・石橋正次・佐良直美・村田英雄・菅原洋一・上條恒彦・ちあきなおみの7曲は Spotify に無かったので欠番なのでが、個人的にベスト・オブ・1972だと思っているちあきなおみの「喝采」が聴かれないのは残念すぐるので動画貼っておきます。
次点は、同年に特撮ヒーロー番組にも出演していた石橋正次の「夜明けの停車場」かなー。再評価されることが少ないようなので、これも動画を。きりーのなかーからーあいあんきーんーぐー♪