わたねこコーリング

野良プログラマ発、日々のアウトプット

2023年第3四半期 プライムビデオで観た音楽系コンテンツ

いやー、長くて暑い夏でしたな。ようやくパソコンの冷却ファンも静かになりますた。四半期恒例、ネタバレ御免のアマプラビデオ音楽系コンテンツの寸評です。

リンゴ・スター:そのうちの1つ

40分ちょっとのリンゴ・スター・ドキュメンタリー。原題の「One of Them」が「そのうちの1つ」と邦訳されるあたりで既に予感プンプンですが、最近のアマプラでよくある機械翻訳で字幕生成したコンテンツな訳です。作品によっては誤訳を楽しめたりしますが、記録映像でこれはダメでしょう。誤訳の時に原文をいちいち考えながら観てしまうのでさっぱり頭に入ってこないし、それを差し引いても既出の映像・トピックばかり。まぁ観る価値ゼロでしょう(時間返せ)。

サウンドブレイキング レコーディングの神秘

ポップスのレコーディングの歴史を様々な角度から捉えた、全8話のドキュメンタリーシリーズ。必ずしもスタジオワークの現場に限ってはおらず、録音に至るまでの創造の過程にも切り込んでいるので、「レコーディング」というよりは「制作」全般という表現が正しいかも。とにかく出演者が超豪華だし、洋楽好きにはタマりませんな。

パリに見出されたピアニスト(字幕版)

人並み外れた音感と記憶力を持ちながら、貧しい母子家庭の生まれ故に音楽を諦めてヤサグレていた青年が、ふとした出会いでピアニストに大成していくお話。オープンピアノに興じる姿を見初められる出だしはスピード感があって良かったのだけど、誰の指図も受けないとツッパってたのが女の子の一声でやる気になったりとか、だんだん鼻に付いてくるチャラくて薄っぺらいテイストは今どき? 音楽描写にもあまり深みを感じられず、ライトな青春ドラマ以上のものでは無かった感。

アメリカ交響楽(字幕版)

ジョージ・ガーシュウィンの伝記映画。没年の8年後である1945年に公開されており、実際に知人だった音楽家が多数実名で出演してます。ブロードウェイの売れっ子から、本格的な作曲家を目指して創り上げた「ラプソディ・イン・ブルー」の初演シーンが、ノーカットの長丁場を感じさせない圧巻。天才は得てして不遇な人生を送るものですが、十代から才能を開花させて順風満帆に富と名声を獲得した彼の人生は、早世したとは言えかなり幸福だったのではないでしょうか。生き急ぎ感がよく出ている作品です。