四半期恒例、ネタバレ御免な音楽系アマプラコンテンツの言いたい放題寸評でつ。
青春ア・ゴーゴー
時はビートルズ来日の年、1966年。浪人生コンビがエレキバンドを結成してテレビに出るまでを描いた都会の「青春デンデケデケデケ」。映像が殆ど残っていない伝説の「勝ち抜きエレキ合戦」がどういうものだったのか分かるし、スパイダーズの演奏シーンがふんだんに盛り込まれているのもイイ。あと劇中の演奏がベンチャーズというよりキンクス的なガレージロックっぽくて、ストーリーの温さを補ってる感じ。ジュディ・オング(リアルでは勝ち抜きエレキ合戦の司会アシスタントだったとか)は16歳という設定だったけど、本当にその年齢だったのでつね。かわいいw
グリーンブック(字幕版)
米ピアニスト、ドン・シャーリーと、彼のツアー運転手を努めたトニー・リップとの友情を描いた、事実に基づいた物語。粗にして野だがちょっと卑かもしれないイタリア系労働者トニー・リップと、ハイソで孤独な黒人シャーリーとの合わせ鏡のような関係がとても良く描かれていて優れたヒューマンドラマだと思います。ドン・シャーリーという名前は知らなくても、これ観たら絶対聴いてみたくなるのでは(自分のように)。
サウンド・オブ・007
歴代007シリーズの音楽(主題歌・劇中音楽)がどのように生み出されてきたのかを辿ったドキュメンタリー。ミュージシャンでは、ビリー・アイリッシュ、シャーリー・バッシー、ナンシー・シナトラ、ポール・マッカートニー、ジョージ・マーティン、ジャック・ホワイト等が登場。一番好きなのはシャーリー・バッシーの「ゴールド・フィンガー」かなー。ジョン・バリーをもっと色々聴いてみたくなったです。
嵐を呼ぶ男
流石に一度くらい観てたかと思ったけど、全然記憶になかったのが不思議。1957年というと、米ジャズシーンではマイルス「マイルス・アヘッド」、コルトレーン「ブルートレイン」の頃。どうしてもそんな日米ギャップが先入観になって劇中の音楽を値踏みしそうになりますが、さて観始めるといやいやイイじゃないすか。洗練されたクールネスは無いですが、ハングリーで八方破れな暑さが充満していて楽しめました。実際にドラムを叩いてたのはアート・ブレイキーやホレス・シルヴァーとも共演した白木秀雄だったのですな。